THCV(テトラヒドロカンナビバリン) は、あまり一般的ではないカンナビノイドです。
通常THCVは麻や大麻にはあまり含まれておらず、THCVが1%以上の濃度で含まれているのは、いくつかの特定の系統のみです。この様なカンナビノイドをマイナーカンナビノイド若しくはレアカンナビノイドと呼びます。
THCVはアフリカ、インド、ネパール、タイ、パキスタン、西アフリカの陸産サティバ種で最も多く含まれていますが、これらの種でもその濃度が3%を超えることはほとんどありません(何が原因でTHCVの濃度が高いのかは不明)
※ダグヴァリンと呼ばれるマリファナの系統が開発されており、THCVの濃度は約6%であると報告されています。
THCVは物質的にはTHC(テトラヒドロカンナビノール)に似ていますが、効果においてはいくつかの大きな違いがあります。THCVとTHCは化学式的にはほぼ同じで、THCのアルキル側鎖から2つの炭素原子が外れただけです。THCVは、THCの5炭素の側鎖ではなく、3炭素の側鎖を持っています。これは小さな違いですが、効果には顕著な影響を及ぼします。
◆THCVの効果は?
THCVはエネルギーを高める要素が強いため、学生やアスリートの間で人気があります。
その他には以下のような効果があると言われています。
●頭がクリアになる(低容量)
●食欲の抑制
●陶酔作用(高容量)
●知覚の変化
●色彩がより鮮やかに見える
●聴覚が敏感になる
◆THCVは天然か合成か?
THCVは大麻の植物に自然に存在するカンナビノイドです。CBGA(カンナビゲロール酸)の副産物であるTHCVAは、熱や光にさらされると最終的にTHCVに変換されます。T
◆THCVはどのように作用するのか?
カンナビノイドはエンドカンナビノイド受容体と相互作用することによって、効果を発揮します。2つの主要なエンドカンナビノイド受容体は、カンナビノイド受容体1型(CB1)とカンナビノイド受容体2型(CB2)と名付けられています。
CB1受容体は神経系に存在し脳内の神経伝達物質と相互作用して、精神に作用する効果をもたらします。THCVは主にCB1アンタゴニストです。THCVは低用量でCB1の効果をブロックし、高用量で刺激することができるようです。CB2受容体は主に免疫系に存在します。THCVはCB2の部分作動薬ですが、この部分作動の効果はよく知られておりません。
◆THCVでハイになるか?
大量に摂取した場合のみ、なると言えます。
THCVは低用量でCB1アンタゴニストであり、Δ8/9-THCとは正反対の効果です。これは、THCVがTHCの精神活性作用の一部を打ち消すことを意味します。この効果により、THCVを使用する人々が頭がクリアになったように感じる理由を説明できると言えるでしょう。しかしTHCVは摂取量が約30mgに達すると効果が反転し、ハイを得る事が可能になります。
◆まとめ
◉大麻に自然に含まれるマイナーカンナビノイド
◉陶酔作用は非常に弱い
◉副作用は非常に少ない
◉エネルギッシュになる/頭がクリアになる効果を持つ
◉医療効果が注目されている
◉オイルやベイプリキッド、エディブルなどで摂取可能
◉日本では2023年9月10日から指定薬物に