THCBとは?

THCBは、2019年末にイタリアの科学者グループによって単離されました。

THCBは自然に大麻に含まれる主な精神活性成分であるΔ9THCと密接な関係にある植物性カンナビノイドで、化学構造に若干の違いがあります。

THCBを発見した研究者によると、THCBはΔ9THCと同様にエンドカンナビノイド系と相互作用し、主に脳内のCB1およびCB2受容体に作用する様です。THCBは、ヒトのCB1受容体(Ki = 15 nM)およびCB2受容体(Ki = 51 nM)に対してΔ9-THCと同等の親和性を示したとの事です。

◆THCBの効果

THCB に対して、鎮痛および抗炎症作用の可能性を示すためにホルマリン試験が行われました。その際THCBのCB1受容体に対する部分的な作動活性が示され、Δ9-THCのヒトへの影響と同様の有望な結果が得られた様です。

効果としては痛みの緩和、抗炎症作用、睡眠におけるポジティヴな効果などが報告されています。

◆THC-Bは薬物検査に引っかかるのか?

結論から言えば、大麻の陽性反応が出る可能性は非常に高いと言えます。 なぜなら、すべてのTHCベースのカンナビノイドは、THC-COOHと呼ばれる酵素によって代謝され、標準的な薬物検査では尿からその物質が検出されれば陽性となってしまうからです。

“THCは体内に摂取された後、代謝され、THC代謝物 (THC-COOH-glu)として尿中に排泄されることが知ら れており、使用の立証には、THC代謝物のTHC-COOHを 定量する。一般的にTHC摂取後1週間程度、検査可能な 量が尿中に排泄されるが、常習者においては、3ヶ月を 超えて検出される例があることが知られている。”

https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000957909.pdf より引用

その事から、人によってはTHC-Bやその他のカンナビノイドをする際は注意が必要です。また、警察による取調べなどでそれを指摘された場合はその事をしっかりと説明しましょう。

◆THC-Bは安全か?

THC-Bは大麻やTHCと同様に精神活性を持ち、めまい、口の渇き、無気力などの副作用が現れる可能性があるので、それを踏まえた上で使用しましょう。また、THC-Bは研究が不十分なため、使用する際には健康的な注意を払う必要があります。

◆まとめ

THCB(テトラヒドロカンナブトール)は自然の麻にも微量に含まれるカンナビノイド

Δ9THCよりも作用は弱く、作用時間も比較的短いと言われる

Δ9THCと同様に医療的な効能もあると言われている

令和5年9月10日から指定薬物に