ドラッグ(Drug)とは、日本語で『薬』を意味します。また、同じ『薬』を表す単語にメディスン(Medicine)がありますが、こちらは治療のための薬を呼ぶ際に使用されます。
『ドラッグ』は主に娯楽目的で使用される薬を指して使用されます。
◆ドラッグの種類
ドラッグには様々な種類があります。
⚫︎酒(アルコール)
酒は世界で最も消費されているドラッグの一つです。アルコールには高い毒性、中毒性、依存性があります。世界では、毎年300万人以上がアルコール過剰接種により死亡しています。また、アルコールを原因とする病人や死亡者でいえば、それよりも大きな数字になることは言うまでもありません。
さらに、泥酔者による事件や事故、トラブルや迷惑行為は非常に多く、大きな社会問題となっています。
⚫︎タバコ
タバコは酒と同様に世界で最も消費されているドラッグで、高い毒性と中毒性、依存性を持ちます。
世界では年間500万人以上がタバコの喫煙に関連する病気で死亡していると推定されています。また、タバコの副流煙によって非喫煙者までもが多大な被害を受けることが大きな社会問題となっています。
⚫︎大麻
大麻は数千年前から世界中で薬草や嗜好品、産業資源、食糧として利用されてきた植物です。現在世界では合法化の流れとなっていますが、日本ではそれに逆境して厳罰化が進んでいます。大麻には中毒性、依存性はほとんどありませんが、燃焼して喫煙した場合、タールなどの有害物質が発生します。
⚫︎LSD
幻覚剤の中でも代表的なドラッグです。毒性および中毒性、依存性はほとんど無く、これまでにLSDの過剰接種によって死亡した人は存在しません。
⚫︎マジックマッシュルーム
幻覚物質を含む菌類です。LSDと同様に毒性や中毒性、依存性は無く、これまでに過剰摂取により死亡した人は存在しません。
⚫︎コカイン
コカの木に含まれる覚醒作用を持つ物質で、局所麻酔薬として利用されます。高い依存性があり、致死量は1.2g程度と言われています。
⚫︎覚醒剤
一般的に覚醒剤と呼ばれているものは、アンフェタミン及びメタンフェタミンという物質です。覚醒剤には高い依存性と毒性があります。海外ではADHDの標準的な治療薬として用いられています。覚醒剤は、大麻やLSDと比較すると非常に危険な物質と言われています。
◆日本におけるドラッグのイメージ
『一度手を出したら辞められない』『頭がおかしくなってしまう』『悪い人が使うもの』『気持ち良くなる』『使い続けると死んでしまう』『幻覚が見えてしまう』
日本では学校でドラッグについて以上のように教わる事から、ドラッグ=危険なものというイメージを持っている人が大半かと思います。
テレビでも芸能人のドラッグに関するニュースが度々報じられており、ドラッグに対して強い恐怖心を持っている方は非常に多いでしょう。
◆ドラッグは実際に危険なのか?
では、学校で習ったりニュースなどで見た情報は本当に正しいのでしょうか?
答えは、半分正しくて半分誤りです。
ドラッグの危険性や有害性は物質や摂取量によって異なります。
上のチャートは、各ドラッグにおける自分(使用者)への害と他者への害を表しています。これを見ると、世界中で合法とされているアルコールは最も有害なことが分かります。
一方、大麻やLSDなどの他のドラッグは有害性が非常に低いことが分かります。
今までドラッグについて学校などで習ったことを鵜呑みにしてきた人からすれば、このチャートを信じることは困難でしょう。そういう方は、ご自身でよく調べてみて下さい。
◆なぜ酒は合法で他のドラッグは違法なのか?
ではなぜトップクラスの有害性を誇るアルコールは合法で、有害性の低い大麻やLSDなどは違法なのでしょうか?
これには文化や歴史、経済、他にも様々な理由があります。特に日本は世界的に見て、酒やタバコには寛容でその他のドラッグには非常に厳しい国となっています。
◆海外では?
海外では、国によってドラッグに対する政策が異なります。また、日本と比較すると圧倒的にドラッグの経験者が多い傾向にあります。特に北米やオーストラリアなどではドラッグの合法化が進んでいます。
◆まとめ
◉日本ではドラッグ=危険という概念が強く植え付けられている
◉ドラッグ=危険とは限らない
◉ドラッグの危険性は物質や摂取量によって異なる
◉アルコールやタバコよりも大麻やLSDの方が安全性が高い
◉海外ではドラッグの使用者、経験者が比較的多い